相変わらずご無沙汰してしまいました。
皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。
事務所・TN worksでは、事業方針の見直しを進めていました。
IR(Investor Relations)と教育という、一見すると異なる2つの領域。
その2つを、SHR(Stakeholder Relationship)支援という1つの事業として統合しました。
経営の言葉を、共感を生む対話へ。
——TN worksは、経営の想いを言葉に変え、ステークホルダーとの信頼関係を築く対話を支援します。
これが、TN worksのミッションです。
今、このミッションのもと、販路の拡大や事業提携を進めています。
そうこうするうちに殊更に暑かった夏は過ぎ去り、急に冷え込んできました。
ようやくに迎えた本格的な秋。
二十四節気では「寒露 (かんろ)」といって、草木に冷たい露の宿る頃。
七十二候は「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」。
秋の虫が鳴く頃ですね。
とうに秋の虫の声はしていましたが、本格的な秋を迎える季節といった意味合いでしょうか。
さて、今回は、最近の出来事についてご報告したいと思います。
わが家に、木製の小さなテーブルがありました。
20年以上も前にネットオークションで見つけたもの。
当時、東京の会社に勤めていて、退勤後にオフィスに残り、会社のパソコンを経由して応札。
今だったら、コンプライアンス上、問題となる案件ですが、当時はおおらかな?!時代。
それが問題とならない会社もありました。
少しばかり競った結果、無事に落札。
一人暮らしをしながら司法試験受験に挑戦し続けていた頃。
人生で極めて不安定な時期を共に過ごすことになりました。
今の夫と、初めて一緒にご飯を食べたのもこのテーブルでした。
それから結婚。
東京都内を引越し、その後、軽井沢へ。
男性が使うには低すぎるそのテーブルは、結婚後はテレビ台となりました。
オークションで落札してから、約20年。
そして、2022年には横浜へ。
新しくテレビ台を買ったことにより、テーブルはお役御免に。
廊下に立てかけられたままのテーブル。
それを横目に見ながら、2年ほどが経った頃でしょうか。
「そろそろ、もういいいよね」
そう自分に言い聞かせるようにして、粗大ゴミの回収を申し込みました。
人生の一番しんどい局面を、ともに乗り越えてきたテーブル。
そのテーブルをとうとう処分することにしたのです。
回収日の朝、夫が、
「じゃあ、集積所に出すよ。いい?」
と玄関先で念を押す。
玄関を出たところに、そのテーブルがあって、今にも夫が持って行こうとしている。
「ごめん、やっぱり置いておく」
<No.⚫︎⚫︎ 粗大ゴミの回収はキャンセルでお願いいたします。申し訳ございません。>と張り紙を作り、集積場の指定場所に貼りに行く。
そうして、またそのテーブルは、わが家の廊下に時を過ごすことになった。
それからさらに時は流れ、横浜に移ってきて3年が経とうとしていた。
その夏の終わり、近所に住む新しい友人が訪ねてきてくれた。
親族を除いては、横浜で初めてのお客様。
ひとしきり歓談した後、友人が帰っていった。
ふと、気づく。
部屋の中が、なんとなく雑然としている。
お客様をお迎えするには、どうもよろしくないような気がする。
仕事をしながら、手術を控えて大慌てで転居した3年前。
家具は、その時に「とりあえず」置いたまま。
その家具の中身も「とりあえず」入れたまま。
食器は、見直さないまま「とりあえず」使っている。
スリッパやタオルも、どこか古びていた。
そうして始まった、模様替えと大掃除、そして備品の入れ替え。
そのなかで、ようやくにテーブルの処分も決意した。
ただ、そのまま捨てるのは忍びない。
せめて廃品回収業者さんに見てもらおう。
そう思い、見積もりを複数の業者さんに打診する。
次々と、見積もりが届く。
あとは業者さんを選ぶだけとなった。
(続く)
長くなりました。
今日のところはこの辺で、次回、この続きを書くことにしますね。
虫の声がしています。
横浜の街は、金木犀の香りに満ちてきました。
どうか素敵な秋をお過ごしくださいますよう。